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クラシックミステリ評論同人誌「Re-ClaM」の第4号です。 特集では、今年(2020年)がデビュー作『樽』(1920)刊行100周年となるF・W・クロフツを取り上げました。クロフツは日本では全長編が翻訳されてていますが、『樽』『クロイドン発12時30分』止まりという人が多い気がします。今回収録した全長編レビューや、真田啓介氏・小山正氏のコラムから、いわゆる代表作以外にも手を伸ばす人が少しでも増えれば、と考えています。翻訳短編のうち「暗い川面」は本邦初訳、「指紋の罠」は60年ぶりの新訳となります。 連載は林克郎氏、MK氏、小林晋氏と安定感のある布陣になりました。また今回の目玉は若島正氏の連載「『ギャルトン事件』を読む」。以前ミステリマガジン2018年8月号で書かれた「ロス・マクドナルド『ギャルトン事件』を読む」を増補改稿したものになるそうです。第一回の内容は、ロス・マクドナルドの作風のターニングポイントになった傑作『ギャルトン事件』を読むためのツールを用意するために、まず後期の傑作『一瞬の敵』を読むというもの。ロス・マクドナルドの一見過剰に思える「比喩」から引き出される「イメジャリー」、それらをつなぎ合わせることで浮かび上がる全体の「構造」。これまでの「ハードボイルド/パズラー」の二元論に縛られない、新たなロスマク論の始まりをぜひご堪能ください(本編を読む前には必ず『一瞬の敵』を一読、ないし再読することをおすすめします)。他、英国正調怪談の名手ブラックウッドのラジオ怪談など注目の内容を多く取り揃えています。 【特集】F・W・クロフツの"Humdrum"な冒険 [レビュー]F・W・クロフツ全長編解題 F・W・クロフツ長編リスト [特別寄稿]『樽』のミスを確認する(真田啓介) [特別寄稿]短篇集『殺人者はへまをする』をじっくりと読む(小山正) [論考]英米から見たF・W・クロフツ(三門優祐) [翻訳]F・W・クロフツ「暗い川面」(倉田徹 訳) [翻訳]F・W・クロフツ「指紋の罠」(三門優祐 訳) 【連載&寄稿】 Queen's Quorum Quest(第39回)(林克郎) A Letter from M.K.(第3回)(M.K.) 海外ミステリ最新事情(第5回)(小林晋)  『ギャルトン事件』を読む(第1回)(若島正) [翻訳]アルジャナン・ブラックウッド「鍵をかけろ」(渦巻栗 訳) [レビュー]「原書レビューコーナー」(小林晋) [ニュース]真田啓介ミステリ論集 刊行に当たって(荒蝦夷 土方正志) --- 【物理版との相違点】  この電子版「Re-ClaM」第4号は、2020年4月、書肆盛林堂通販を介して頒布された「Re-ClaM」と内容が異なります。紙版に収録されていたエドワード・D・ホック作/宇佐見崇之訳「ゴーストタウン」は、著作権処理の関係で本電子版には収録しておりません。あらかじめご容赦ください。

クラシックミステリ評論同人誌「Re-ClaM」の第4号です。 特集では、今年(2020年)がデビュー作『樽』(1920)刊行100周年となるF・W・クロフツを取り上げました。クロフツは日本では全長編が翻訳されてていますが、『樽』『クロイドン発12時30分』止まりという人が多い気がします。今回収録した全長編レビューや、真田啓介氏・小山正氏のコラムから、いわゆる代表作以外にも手を伸ばす人が少しでも増えれば、と考えています。翻訳短編のうち「暗い川面」は本邦初訳、「指紋の罠」は60年ぶりの新訳となります。 連載は林克郎氏、MK氏、小林晋氏と安定感のある布陣になりました。また今回の目玉は若島正氏の連載「『ギャルトン事件』を読む」。以前ミステリマガジン2018年8月号で書かれた「ロス・マクドナルド『ギャルトン事件』を読む」を増補改稿したものになるそうです。第一回の内容は、ロス・マクドナルドの作風のターニングポイントになった傑作『ギャルトン事件』を読むためのツールを用意するために、まず後期の傑作『一瞬の敵』を読むというもの。ロス・マクドナルドの一見過剰に思える「比喩」から引き出される「イメジャリー」、それらをつなぎ合わせることで浮かび上がる全体の「構造」。これまでの「ハードボイルド/パズラー」の二元論に縛られない、新たなロスマク論の始まりをぜひご堪能ください(本編を読む前には必ず『一瞬の敵』を一読、ないし再読することをおすすめします)。他、英国正調怪談の名手ブラックウッドのラジオ怪談など注目の内容を多く取り揃えています。 【特集】F・W・クロフツの"Humdrum"な冒険 [レビュー]F・W・クロフツ全長編解題 F・W・クロフツ長編リスト [特別寄稿]『樽』のミスを確認する(真田啓介) [特別寄稿]短篇集『殺人者はへまをする』をじっくりと読む(小山正) [論考]英米から見たF・W・クロフツ(三門優祐) [翻訳]F・W・クロフツ「暗い川面」(倉田徹 訳) [翻訳]F・W・クロフツ「指紋の罠」(三門優祐 訳) 【連載&寄稿】 Queen's Quorum Quest(第39回)(林克郎) A Letter from M.K.(第3回)(M.K.) 海外ミステリ最新事情(第5回)(小林晋)  『ギャルトン事件』を読む(第1回)(若島正) [翻訳]アルジャナン・ブラックウッド「鍵をかけろ」(渦巻栗 訳) [レビュー]「原書レビューコーナー」(小林晋) [ニュース]真田啓介ミステリ論集 刊行に当たって(荒蝦夷 土方正志) --- 【物理版との相違点】  この電子版「Re-ClaM」第4号は、2020年4月、書肆盛林堂通販を介して頒布された「Re-ClaM」と内容が異なります。紙版に収録されていたエドワード・D・ホック作/宇佐見崇之訳「ゴーストタウン」は、著作権処理の関係で本電子版には収録しておりません。あらかじめご容赦ください。